【公認会計士試験】独学での合格は無理?

アイキャッチ(22-1)公認会計士

どうも、公認会計士試験を経験しているgordito(ゴルディート)です。

  • 公認会計士試験に独学で合格するのは無理かな?
  • やっぱり専門学校に通うべきなの?

このような疑問を解決できる記事になっています。

なぜなら、実際に公認会計士試験を受験し、また数百人もの公認会計士試験合格者と接してきた私が、『独学』が現実的かどうか紹介するからです。

記事を読み終えると、公認会計士試験に『独学』で合格することは無理とは言えないまでも、非常に難しいことが理解できます。

留意点

長年、経理部門で働いていたり、既に税理士資格を持っていたり、大学教授だったり、そのような人たちは記事の対象としていません。

そのような人たちは『独学』で合格する人も一定数いると想像できます。

公認会計士試験の一般的な受験者は、『大学生』、『高校や大学を卒業して就職せずに勉強を続けている方』や『一般のサラリーマン』などです。

このような人たちを想定して記事を書いていることを最初にお伝えしておきます。

公認会計士試験に『独学』で合格している人は?

独学合格の人数(22-2)

私は、監査法人や実務補習所(公認会計士試験に合格した後に通う学校のようなところ)等を通して、数百人以上の公認会計士試験の合格者と接してきました。

その中で、公認会計士試験に独学で合格した人(上司)には1人しか会ったことがありません。

もちろんすごいことだと思います。

しかし、正直、受験環境が良かったという面が否めません。

その人が公認会計士試験に合格したのは2008年です。

公認会計士試験の合格率』に関する記事で詳細に説明しましたが、2006年から2008年は合格率がバグっていた時期なのです。

その人がどのように合格したかまでは把握していませんが、仮に2007年の短答式試験で合格し、翌年2008年に論文式試験で合格した場合には、独学での合格も十分に可能だったと思います。

というのも、2007年の短答式試験の合格率は34.7%で、2008年の論文式試験の合格率は42.8%(論文式試験のみ受験した場合の合格率)だからです。

しかし、ここ数年は低い合格率で推移しています。

そのため、独学で合格するのは無理とは言えないまでも困難を極めると考えられます。

公認会計士試験の『独学』合格が難しい理由

独学は困難(22-3)

なぜ公認会計士試験に『独学』で合格することは難しいのでしょうか。

その理由は、主に次の3つが考えられます。

効果的かつ効率的なインプットができない

独学を困難にする最も大きな理由かもしれませんが、試験に合格するための体系的かつ必要十分な市販の教材がありません

つまり、効果的かつ効率的にインプットすることができないのです。

公認会計士試験の受験を考えた時は会社に勤めていたので、私も『独学』を考えた1人です。

色々と調査した結果、独学では合格レベルに達しないと判断し、専門学校に通いました。

ある程度の教材を揃えられたとしても、試験で十分な点数を獲得するのは難しいでしょう。

もし、どうしても独学で挑戦したいのであれば、専門学校で使われている教材を手に入れた方が良いと思います。

専門学校の教材一式は、メルカリ、ラクマやペイペイフリマ等で入手することは可能です。

最新版のテキストや問題集を購入するのは難しいと思いますが、基礎的な部分は変わらないので、数年前の教材で全然問題ありません(改正論点だけはフォローする必要があります)。

アウトプット能力の向上が難しい

当たり前ですが、テキストを読むというインプットだけでなく、問題を解くというアウトプットの能力を高めなければ試験には合格できません。

試験に合格するには、ストレスがかかった状況で(制限時間の中で)問題を解く経験を多く積む必要があります。

しかし、独学だとその経験を得ることは難しいでしょう。

TACや大原などの専門学校の模試を年に数回受けることはできますが、それだけではアウトプット量が全然足りません。

また、『短答式試験』はマークシート形式なので点数を把握しやすいですが、『論文式試験』は記述形式なので、独学だと採点が難しく点数が把握しにくいです。

アウトプットを出しても、そのアウトプットの質が判断できないのです。

この点は、TACのアクセス答練のようなコースを申し込むとアウトプット量が大幅に増え、効果的だと思います。

記述形式の部分も採点してくれるので、自分の点数を把握しやすいでしょう。

コースを申し込んでいる時点で独学ではなくなってしまいますけどね。

100%独学にこだわらないのであれば、部分的に専門学校を利用するのもありだと思います。

モチベーションの維持が難しい

専門学校に通うメリットは何も教材やカリキュラムだけではありません。

同じコースに通う仲間が良いライバルになります。

専門学校では頻繁にテストがあり、その結果が貼り出されたりします。

そうすると、自分自身の現状がよくわかります。

テストの点数が、同じコースを受講している50人の中で20番目なら、試験に落ちるだろうことは容易に想像できます。

常に10番以内にはランクインしておきたいわけです。

自分自身の順位がわかることでモチベーションに繋がります。

もっと頑張らないといけないのか、このままの調子をキープすればいいのかがわかります。

独学の場合、よほど精神力が強い人でないと、高いモチベーションを保って1-2年続けて勉強することはできないでしょう。

なお、モチベーション維持という意味では、公認会計士の大学ランキングで上位に位置する大学に通うことも1つです。

公認会計士の大学ランキング(大学別合格者数)について興味のある方は次の記事がおすすめです。

公認会計士の大学ランキング(大学別合格者数)と大学・学部選び
公認会計士の大学ランキング(大学別合格者数)と、公認会計士を目指す上での大学・学部選びについて紹介しています。公認会計士を目指そうと考えている高校生はぜひご覧になってください。公認会計士について知識として知っておきたい方々にもおすすめです。

公認会計士試験の勉強は『専門学校(予備校)』で

専門学校(22-4)

記載した通り、一般的な受験者が公認会計士試験に独学で合格することは難しいと言わざるを得ません。

総合的に考えたら『専門学校(予備校)』に通う(通信でも)のが一番です。

専門学校に通い、しっかりとカリキュラムに沿って勉強を続ければ、1回の試験で合格することも夢ではありません。

下手に独学で回り道をするよりは、お金も時間も節約できると思います。

独学以外の勉強方法について知りたい方は、次の記事をご覧になってください。

【公認会計士への道】専門学校(予備校)、中央大学経理研など
公認会計士試験に合格するにはどうしたらいいでしょうか。王道は専門学校(予備校)に通うことですが、中央大学のカリキュラム(経理研究所)を利用する方法もあります。また、会計大学院に通って短答式の科目免除を得るのも1つの戦略になるでしょう。

まとめ

まとめ(22-5)

最後にまとめておきます。

まとめ
  • 数百人の公認会計士試験の合格者を知っているが、『独学』で合格している人は1人しか知らない。
  • 『独学』が難しい主な理由は3つ(1.効果的かつ効率的にインプットできない、2.アウトプット能力の向上が難しい、3.モチベーションの維持が難しい)
  • おすすめの勉強方法は『専門学校(予備校)』

公認会計士試験に『独学』で合格することは非常に難しいことが理解できたのではないでしょうか。

独学で受験したい方々に冷や水を浴びせるような記事になってしまいましたが、私の思っていることを素直に記載しました。

専門学校(予備校)等での勉強方法について知りたい方は次の記事にも目を通してください。

【公認会計士への道】専門学校(予備校)、中央大学経理研など
公認会計士試験に合格するにはどうしたらいいでしょうか。王道は専門学校(予備校)に通うことですが、中央大学のカリキュラム(経理研究所)を利用する方法もあります。また、会計大学院に通って短答式の科目免除を得るのも1つの戦略になるでしょう。

公認会計士試験の概要を知りたい方は、次の記事をご覧になってください。

公認会計士試験の内容(科目や勉強時間)について
公認会計士試験に関する記事になっています。具体的には、試験の概要、試験科目、受験資格、難易度、勉強時間、勉強方法などについて簡単に紹介しています。公認会計士試験に興味がある方は、ぜひ覗いてみてください。