どうも、公認会計士として監査法人に勤務していたgordito(ゴルディート)です。
- 公認会計士のメリットを知りたい。
- 公認会計士は目指す価値のある資格なの?
このような疑問を解決できる記事になっています。
なぜなら、私は公認会計士として働いていた経験があり、実際に肌で感じた『公認会計士のメリット』を紹介するからです。
記事を読み終えると、『公認会計士のメリット』が分かり、『公認会計士』は目指す価値のある資格かどうか判断できるようになります。
『公認会計士のメリット』を紹介する前に・・・
『公認会計士のメリット』というキーワードでググると、『公認会計士のメリット』と『監査法人のメリット』がごちゃ混ぜになっている記事が散見されます。
ごちゃ混ぜになっていると読者が誤解してしまう恐れがあるので、この記事では両者を区別します。
というのも、公認会計士全員が監査法人に勤務しているわけではないからです。
確かに公認会計士試験に合格した後の最初の就職先に監査法人を選ぶ人は8-9割です。
実際、直近(令和3年)の公認会計士試験の合格者1,360人のうち、1,000人ほど(約8割)は大手監査法人(四大監査法人)に就職していることでしょう。
就職状況については、合格発表の記事で紹介しているので、興味のある方はご覧ください。
なお、大手監査法人とは次の通りです(公認会計士・監査審査会のモニタリングレポート上の定義に従います)。
試験合格後に監査法人に就職する場合がほとんどですが、就職後10年経たないうちに監査法人から旅立つ公認会計士はそれなりにいます。
では、いったいどのぐらいの公認会計士が監査法人に勤務しているのでしょうか。
モニタリングレポートによると、公認会計士の数31,793人(2020年3月末時点)に対して、監査法人に在籍する公認会計士の数は13,851人(43.6%)です。
そのため、読者に誤解を生じさせないためには『公認会計士のメリット』と『監査法人のメリット』を区別する必要があるのです。
例えば、『公認会計士のメリット』として、『長期休暇が取得可能』とか『非常勤の時給が高い』という記載をしている記事がありますが、それは『監査法人のメリット』を想定して記載していると考えられます。
ダブる内容があるのは事実なのですが、両者を区別し、今回は『公認会計士のメリット』にフォーカスします。
『監査法人のメリット(魅力)』については次回の記事で紹介します。
また、厳密には『公認会計士試験合格者等(準会員)』と『公認会計士(会員)』も分けた方が正確なのですが、さらに細かくなるので今回は区別しません。
公認会計士のメリット7つ
それでは、公認会計士のメリットを7つ紹介します。
年収が高い
厚生労働省の『平成30年賃金構造基本統計調査』の数値を使って職種別の年収を試算してみました。
『公認会計士』は『税理士』と1つにまとめられていますが、129職種の中で、6番目に年収が高いことになっています。
順位 | 職種 | 年収(万円) |
1位 | 航空機操縦士 | 2,010 |
2位 | 大学教授 | 1,078 |
3位 | 医師 | 1,029 |
4位 | 大学准教授 | 863 |
5位 | 歯科医師 | 830 |
6位 | 公認会計士、税理士 | 803 |
7位 | 弁護士 | 761 |
8位 | 記者 | 707 |
9位 | 大学講師 | 705 |
10位 | 一級建築士 | 681 |
一般的には『税理士』より『公認会計士』の方が年収は高いので、『公認会計士』だけに絞った場合には、もう少し年収は高くなるでしょう。
ちなみに、計算根拠は次の通りです。
- 『職種別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額』という統計表を使用
- 『企業規模計(10人以上)』の『男女計』の数値を使用
- 年収は『所定内給与額(千円)×12ヶ月+年間賞与(千円)』で計算
また、公認会計士が多く勤務する『監査法人』と『一般企業(トヨタ自動車、ソフトバンク)』の初任給を比較した記事を用意していますので、興味のある方はご覧になってください。
初任給の段階で、公認会計士の給与水準は高いことがわかります。
パートの時給が5,000円!
監査法人では非常勤という働き方があります。
監査経験がある程度なければ難しいですが、5年程度監査経験をみっちり積めば、非常勤として時給5,000-6,000円で働くことも可能です。
監査法人の勤務時間は7時間なので、1日35,000円ほど稼げます。
社会的地位が高い
三大国家資格という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
三大国家資格に、医師、国家公務員、不動産鑑定士のいずれを含めるかは色々と意見が分かれているようですが、『弁護士』と『公認会計士』が含まれることに異論がある人は少ないようです。
そのため、公認会計士試験は三大国家資格の1つであると言ってよいでしょう。
- 弁護士
- 公認会計士
- ???
このことからもわかるように、世間に広く知られ、他の資格と比較しても、より評価されている資格なのです。
モテる
『公認会計士になってモテるようになった?』と聞かれることがあります。
実感としては、以前と比較して多少モテるようになったかなという程度です。
前職の時と比較して合コンの回数が増えたと共に、合コン後も継続して関係を保てることが多くなりました。
『公認会計士』と聞いただけで興味の出る女性がいるのだと思います。
これは、先ほど紹介した『年収が高い』、『社会的地位が高い』等のイメージがあるからでしょうか。
男性だって『アイドルの卵』とか『CA』と聞いただけで、知り合いになりたくなったりしますよね?
きっと、それと同じだと思います。
ちなみに、同期の女性公認会計士いわく『女性の公認会計士はモテない』らしいです。
私は女性になれないので真実かどうかは不明ですが、そう感じる女性会計士の知り合いが多いのは事実です。
キャリアパスが豊富
公認会計士試験の合格者はまず『監査法人』に就職する人が多いです。
しかし、5-10年すると徐々に外の世界へ羽ばたいていきます。
転職先は次のいずれかになることが多いです。
ある程度の年齢にならないと難しいかもしれませんが、転職先の一般企業でCFOや監査役になる人もいます。
『独立開業』という道もありますね。
会計、監査、内部統制や税務という範囲の中になってしまうかもしれませんが、様々なキャリアを選択できるのは『公認会計士』のメリットの1つと言えるでしょう。
税理士や行政書士登録が可能
先に紹介した『キャリアパスが豊富』に包含されるメリットですが、特筆すべきなので別記します。
『公認会計士』になると『税理士』と『行政書士』に登録することができます。
独立する時に行政書士登録をしている知り合いはいませんが、税理士登録をしている人は多いです。
確定申告などのように税理士資格が必要な業務を請け負うことがあるからですね。
ちなみに、『税理士』や『行政書士』の登録が可能なのは公認会計士試験の合格ではなく、晴れて『公認会計士』になった後の話しになります。
『ん?』という感じですよね。
これまで『公認会計士試験合格者等(準会員)』と『公認会計士(会員)』を明確に区別してこなかったので当然の疑問です。
この辺については『公認会計士のデメリット4つ』の資格取得までの道のりが長いで紹介します。
学歴が薄まる
『公認会計士』になると学歴が関係なくなると言う人もいますが、世間はそんなに甘くないと思った方が良いでしょう。
監査法人内でも同じ大学出身者だけの集まりとかありますからね。
同じバッググラウンドを持った人が群れたり、親近感を持つのは世の常でしょう。
また、就職活動の時には出身高校、出身大学は記載するわけで、『学歴』が度外視されているわけでもないと考えられます。
しかし、『公認会計士』という資格が自己紹介の前面に押し出されるのは事実であり、学歴が薄まると考えて良いと思います。
多くの公認会計士が勤務する監査法人が学歴社会なのか気になる方は次の記事がおすすめです。
また、公認会計士試験の大学別の合格者数をまとめていますので興味のある方は覗いてみてください。
公認会計士の3人に1人は慶應義塾大学、早稲田大学、明治大学、中央大学のいずれかの出身であることがわかります。
監査法人に就職できる
年によってばらつきがあるものの、公認会計士試験の合格者の多くは監査法人に就職します。
この監査法人は『公認会計士はやめとけ』でも簡単に紹介した通り、個人的におすすめできます。
そのため、監査法人に就職できるのも公認会計士のメリットの1つと言って良いでしょう。
なぜおすすめなのか知りたい方は監査法人の魅力に関する次の記事をご覧ください。
監査法人や監査業務はなかなかイメージしにくいと思いますが、雰囲気を掴むにはドラマや小説がおすすめです。
おすすめドラマを紹介しているので、公認会計士、監査法人や監査業務に興味のある方は次の記事をご覧になってください。
まとめ
簡単にまとめます。
- 年収が高い
- 社会的地位が高い
- モテる
- キャリアパスが豊富
- 税理士や行政書士登録が可能
- 学歴が薄まる
- 監査法人に就職できる
いかがでしょうか。
『公認会計士のメリット』について知ることができ、『公認会計士』は目指す価値があるのか多少は判断できるようになったのではないでしょうか。
メリットがあれば、もちろんデメリットもあります。
『公認会計士のデメリット』を知りたい方は次の記事をご覧ください。
公認会計士の多くが勤めている監査法人の魅力を知りたい方には次の記事がおすすめです。
公認会計士になるには、まず公認会計士試験に合格しなければなりません。
公認会計士試験の合格者の9割程度は予備校に通っています。
予備校に関して知りたい方は次の記事をご覧ください。