どうも、gordito(ゴルディート)です。
今回はボリビアのHuayna Potosi(6,088m)について紹介します。
Huayna Potosi(ワイナ・ポトシ)の概要
Huayna Potosi(赤色のピン)はアンデス山脈にあります。
具体的には、ボリビアの実質的な首都ラパス(青色のピン)から25kmほど北上したところに位置しています。
ラパス(3,640m)は、世界一標高の高い首都(憲法上の首都は未だにスクレ)と言われてたりします。
Huayna Potosiは基本的に登山ガイド同伴でないと登山が許可されないようです。
一緒に登った登山ガイドが言っていました。
実際、登山道に簡易的なチェックポイントがあり、入山する1人1人をチェックしているようでした。
なお、少額(数百円程度)ですが、チェックポイントで入山料のようなものを徴収されます(ツアー料金に含まれていないのが一般的です)。
雪山登山に慣れている方であれば単独で登れてしまうと思いますが、ガイド登山が一般的だと考えた方が良いでしょう。
2泊3日の登山ツアー中、ガイドなしで登山している人には一度も遭遇しませんでした。
好き勝手に登られると、地元にお金が落ちないだけでなく、登山事故も多くなって面倒なのでしょう。
そのため、Huayna Potosiに登るなら、まずは登山ツアーに申し込む必要があります。
真ん中の黄色のピンは、私が登山ツアーを申し込んだ旅行会社(MOUNTAIN ILLIMANI)です。
この通り(サガルナガ通り)には旅行会社がたくさん集まっているので、気になる旅行会社に『料金』や『日程』等について確認すると良いでしょう。
私は10軒近くの旅行会社で確認しました。
登山専門の旅行会社もあれば、複数のアクティビティを扱う旅行会社もあります。
ラパスといえば、登山だけでなく、デスロード(マウンテンバイクでひたすら下る)も有名なアクティビティですね。
大きい旅行会社はオフィスに事務員を配置していますが、小さい旅行会社だと(さらには、登山専門だと)、登山ガイドがオフィスのデスクに座っていたりします。
登山ガイドがいる場合、登山に関する詳しい話しを聞くことができます。
中にはスペイン語しか話せない登山ガイドもいます。
登山ツアーの料金ですが、私は次の内容で800ボリでした(2018年)。
- 2泊3日(1泊目はベースキャンプ(4,700m)、2泊目はハイキャンプ(5,200m))
- 装備の状態は全体的にイマイチ
- 宿泊施設と料理は普通(他と比較していないので良し悪しは不明)
- 専属ガイドではなく、2人のガイドに4-6人の登山客
料金は『日程』、『装備』、『宿泊施設』、『タイミング』、『専属ガイドかどうか』等により変わってきます。
日程
Huayna Potosi登山は、1泊2日か2泊3日のツアーのどちらかになると思います。
- 1泊2日であれば、ハイキャンプ(5,200m)に宿泊し、翌日に山頂アタック
- 2泊3日であれば、1泊目に宿泊するのがベースキャンプ(4,700m)の場合とハイキャンプ(5,200m)の場合があります。いずれにせよ、2泊目はハイキャンプです。
徐々に標高を上げた方が高度順応しやすいと考えられるので、1泊目にベースキャンプ(4,700m)に宿泊するツアーの方が良いと思いますが、ここは好みですね。
もちろん1泊2日のツアーの方が料金は安くなります。
装備
基本的に、次の通り、冬山登山のグッズはほぼレンタルできると考えて良いでしょう。
- 登山靴
- アイゼン(クランポン)
- ハーネスピッケル(アックス)
- スパッツ(ゲイター)
- パンツ
- ジャケット
- ヘルメット
- グローブ
- ヘッドランプ
- 寝袋
自分で用意するものは、次のようなものでしょうか。
- 靴下
- 電池(ヘッドランプ用)
- インナーグローブ
靴下は、できれば厚手の登山ソックスが好ましいでしょう。
私は現地でアルパカ製のものを2セット購入しました。
ヘッドランプは貸してもらえますが、予備の電池は購入するよう言われます。
インバーグローブは必要性を感じる人は準備しておくと良いでしょう。
ツアー料金に含まれているレンタル品の種類は、ほとんどの旅行会社で大差なかったです。
しかし、旅行会社によって装備のクオリティが異なります。
商品自体は同じようなものが多いですが、商品の状態が違うのです。
料金の安い旅行会社だと、服のジッパーが壊れていたり、ズボンの裾が破けていたり、靴底がツルツルだったりします。
お願いすれば装備を見せてくれるので、気になる方はツアーを申し込む前に見ておいた方が良いでしょう。
ただし、気に入った装備で登山できると思わない方が良いです。
なお、どこの旅行会社も大型のバックパックの貸し出しは有料でしたが、私が申し込んだところは無料で貸してくれました。
ウエストベルトのバックルが壊れていて、腹筋に力を入れるたびにバックルが外れましたが・・・。
私は24Lのリュックで旅をしていたので、大型バックパックの無料レンタルは助かりました。
宿泊施設
登山における主な宿泊施設は次の2つです(正確にはハイキャンプは更に複数に分かれています)
- ベースキャンプ(登山口)4,700m
- ハイキャンプ(登山口と山頂の中間あたり)5,200m
ベースキャンプもハイキャンプも宿泊施設が複数あります。
聞いたところによると、宿泊施設により食事や部屋のクオリティが異なるようです。
確かに私の宿泊した小屋はちょっとみすぼらしかったです。
ただ、実際に内容を比較したわけではないので、どれだけの差があるのかはわかりません(外観は明らかに差があります)。
正直、ツアー参加前に宿泊施設の差を判断することは難しいでしょう。
そのため、この点は度外視するしかないように思います。
タイミング
私は翌日から登山ツアーに参加したかったのですが、いくつかの旅行会社では翌日のツアーには空きがありませんでした。
自分の希望する日程と合うかどうかは確認してみないとわかりません。
だからこそ、複数の旅行会社に聞いてまわる必要があるのです。
専属ガイドかどうか
専属ガイドかどうかで料金が変わります。
ワイナポトシは全員が登れるわけではありません。
実際、私と一緒に山頂アタックした仲間5人のうち、2人が登頂できませんでした。
ガイドによるとは思いますが、基本的にはこちらのペースに合わせて悠長に歩いてはくれません。
絶対に登りたいとか、自分のペースで登りたいような場合、専属ガイドにした方が良いでしょう。
専属ガイドにした上で、申し込む前にガイドと登り方について擦り合わせをしておいた方が無難です。
体力に自信がなければ、深夜に出発してゆっくり登るのもありでしょう。
以上を踏まえ、納得のいく登山ツアーに申し込むようにしてください。
ラパスのおすすめホテル
少し話しが逸れますが、ラパスのおすすめホテルを紹介しておきます。
私がラパスで宿泊したのはHotel Milton(下の黄色のピン)です。
屋上からの景色が素晴らしかったので、おすすめできます。
最上階にドミトリールームが複数あり、そこに泊まりました。
合計3泊しましたが、私以外の宿泊客はおらず、シングルルームみたいな感じで使うことができました。
トリップアドバイザーでHotel Miltonの口コミや宿泊料金を確認できますが、ドミトリーの記載はありません。
私が宿泊した時も旅行サイト上でドミトリーを選択出来なかったので、直接ホテルのフロントに行き、ドミトリーの有無を確認しました。
そんな感じなので、ドミトリーに他の宿泊客がいなかったのでしょう。
Huayna Potosi(ワイナ・ポトシ)の山行記録
初日は旅行会社のオフィスに朝9時集合でした。
同じ登山ツアーには、フランス人2人組と単独のフランス人がいました。
私を含めて4人です。
時間通りに到着しましたが、ダラダラ過ごし、結局10時過ぎに出発しました。
途中でヘッドランプ用の乾電池を買い、ベースキャンプに向かいます。
ベースキャンプに向かう途中で、Huayna Potosiの写真を撮りました。
ベースキャンプの山小屋に到着し、昼食を食べたのち、アイゼンとピッケルの使い方の練習を1-2時間行いました。
最後は1人1人ほぼ垂直のアイスクライミングに挑戦です。
このフランス人はアイゼンもアックスも上手く刺さらずに終始ぶら下がっていました。
その姿を見て、皆で爆笑していたのを覚えています。
まぁ、私も似たような状況でしたが。
個人的には、翌日の山頂アタックよりも、このアイスクライミングの方が面白く、もっと練習したかったですね。
初日はこれで終わりです。
2日目は、朝から出発するのかと思いきや、ラパスから来る2人と合流するために、ランチ後の出発になりました。
初日といい、2日目といい、結構ダラダラしている時間が長かったです。
ランチ前にフランス人1人とブラジル人1人が加わり、登山客6人(とガイド2人)でハイキャンプに向かいました。
このうち、フランス人はハイキャンプに2泊してから山頂アタックのようでしたが、ブラジル人は1泊2日で我々4人と同じ日に山頂アタックとのことでした。
ベースキャンプ(下の黄色のピン)からハイキャンプ(上の黄色のピン)までは、2.5km程度、標高差は500m程度です。
なお、先ほど紹介したチェックポイントは真ん中の黄色のピンあたりでした。
登山チームの仲間を後ろからパシャりしました。
登山ガイドの1人です。ケツ持ちしてくれていました。
ハイキャンプに無事に到着し、夕飯を食べ、仮眠を取りました。
3日目の山頂アタックの日は、早朝3時ぐらいの出発だった気がします。
ハイキャンプ(上の黄色のピン)から山頂(赤色のピン)までは、3km程度、標高差は800m程度です。
登山ガイドがスパルタで、けっこうハイペースで登りました。
5−6組ほど追い抜かし、気がついたら山頂に着いていました。
汗だくでした。全くもって正しい登り方ではありませんね。
山頂からのご来光です。
山頂からラパス方面を見ると、街の灯りが見えました。
ラパス(青色のピン)はすり鉢状の中にあり、見えづらいはずなので、ラパスの西に位置するエルアルト(紫色の空港周辺)の街の灯りが主に見えているのでしょう。
ご来光を見てから、ゆっくり下りました。
ハイキャンプで軽食を食べ、身支度して下山です。
下りでは動物に遭遇しました。
ベースキャンプに到着し、送迎の車に乗り込み、ラパスに帰りました。
今回の記事は以上となります。
一緒に登山した仲間に恵まれ、天候も良かったので、おすすめ度は星3つとします。
ものすごく個人的ですが、気になっていたスポルティバの登山靴やブラックダイヤモンドのアイゼンを試しに使えたことも満足できた点です。
登山ツアーの料金もそんなに高くないので、ラパスに訪れる際には、ぜひ登山を検討してみてください。
Huayna Potosi(ワイナ・ポトシ)以外の海外登山に興味のある方は、次の記事をご覧になってください。