どうも、公認会計士として監査法人に勤務していたgordito(ゴルディート)です。
- 公認会計士の人数はどれくらい?
- 弁護士や税理士と比較して人数は多いのかな?
このような疑問を解決できる記事になっています。
なぜなら、公認会計士の人数を紹介すると共に他の士業との人数比較をするからです。
記事を読み終えると、公認会計士の人数を把握することができ、また他の士業の人数も知ることができます。
公認会計士の人数
公認会計士について次の内容をグラフや表で示します。
公認会計士の『過去70年間の推移』
このグラフは、1950年から2020年までの約70年間の公認会計士協会の『会員数』に関するものです(全て12月末時点)。
公認会計士協会の『会員』には次の3つが含まれているため、グラフは厳密には『公認会計士』の人数の推移にはなっていません。
- 公認会計士
- 外国公認会計士
- 監査法人
しかし、公認会計士協会の『会員』のほとんどが『公認会計士』です。
例えば、2020年の会員数32,744の内訳は次の通り、『公認会計士』が約99%を占めています。
- 公認会計士:32,488
- 外国公認会計士:2
- 監査法人:254
そのため、次のように考えてしまって大丈夫です。
会員数の推移 ≒ 公認会計士の人数の推移
公認会計士のみの数字を探すことができず、わかりづらくてごめんなさい。
改めてグラフを確認すると、公認会計士の人数は右肩上がりであることがわかります。
公認会計士の増加の要因は、上場会社数の増加、業務内容の高度化・複雑化、新制度導入、非違事例の発生、企業内会計士の増加等、多岐に渡ります。
詳細に説明すると膨大な文章量になるので、今回はサラッと流しておきます。
グラフの通り、ものすごい勢いで増えましたが、今後、この勢いは鈍化すると予想しています。
2030年の棒グラフは微増になるでしょう。
要因はいくつか考えらえますが、最大の理由は、公認会計士試験の合格者数の減少になるのかなと思います。
公認会計士の『都道府県別の人数』
人数 | 割合 | |
北海道会 | 385 | 1.2% |
東北会 | 426 | 1.3% |
埼玉会 | 768 | 2.4% |
千葉会 | 756 | 2.3% |
東京会 | 19,111 | 58.8% |
神奈川会 | 1,613 | 5.0% |
東海会 | 2,143 | 6.6% |
北陸会 | 301 | 0.9% |
京滋会 | 688 | 2.1% |
近畿会 | 3,638 | 11.2% |
兵庫会 | 820 | 2.5% |
中国会 | 489 | 1.5% |
四国会 | 240 | 0.7% |
北部九州会 | 809 | 2.5% |
南九州会 | 214 | 0.7% |
沖縄会 | 87 | 0.3% |
合計 | 32,488 | 100% |
上の表は2020年12月末時点の地域会別の公認会計士の人数を表しています。
なお、都道府県別の内訳は次の通りです。
2020年12月末の32,488人の『公認会計士』のうち、約57%が『東京』の会員です。
これは大手監査法人の事務所が東京にあるからでしょう。
神奈川県に住んでいても、東京に事務所を構える監査法人に勤務している場合、基本的には神奈川会ではなく、東京会に入ります。
そのような理由で、東京の人数が圧倒的に多くなっているのです。
公認会計士が最も少ない都道府県は、鳥取県(17人)のようですね。
公認会計士の『世代別の人数』
世代別に見た場合30代と40代が多く、全体の60%以上を占めています。
なお、30歳未満が少ないのは、公認会計士試験合格後にすぐに公認会計士になれるわけではなく、実務補習を修了し、申請することで、初めて公認会計士の会員になれるからです。
公認会計士試験の合格者の平均年齢は25-27歳程度です。
そこから、『実務補習所』のカリキュラムを終え、『公認会計士』の会員になるには3-4年かかります。
そのような理由から、30歳未満の公認会計士の人数が少ないのです。
公認会計士の『女性比率』
公認会計士に占める女性の割合です。
女性比率は徐々に高めってきていますが、今後さらに高まっていくでしょう。
というのも、以前の記事でも紹介しましたが、近年の公認会計士試験合格者の女性比率は、次の通り17-25%程度で推移しているからです。
緩やかに女性比率は高まっていくと思いますが、結婚や出産をしても公認会計士業務を続けられる環境づくりが必要ですね。
公認会計士の『勤務先』
ちなみに、約30,000人近い公認会計士はどこで働いているのでしょうか。
公認会計士の半分程度は『監査法人』に勤めていると考えられます。
大手監査法人に勤務する公認会計士の人数は次の通りです。
監査法人名 | 公認会計士 | 基準日 |
有限責任監査法人トーマツ | 3,267人 | 2020年8月末日現在 |
EY新日本有限責任監査法人 | 3,001人 | 2021年3月31日現在 |
有限責任あずさ監査法人 | 3,102人 | 2021年3月31日現在 |
PwCあらた有限責任監査法人 | 1,063人 | 2020年6月30日現在 |
この4つの監査法人だけで公認会計士の数は約10,000人になります。
監査法人は他にもあるので、おそらく公認会計士(約30,000人)の半分程度は監査法人に勤務していると考えられます。
詳細に調査していないので、あくまでも推測です。
士業の人数比較
公認会計士の人数はなんとなく把握できたと思いますが、他の士業の人数はどうなっているのでしょうか。
いくつか調べたので紹介します。
他の多くの士業も、公認会計士における『公認会計士協会』のような団体があるのですが、Webサイトの運営に力を入れていない団体が散見されました。
そのため、各士業の人数を把握するのに苦労しました。
人数が把握できないWebサイトもあるので、困ったものです。
世間一般に認められるためには、自分たちの士業をもっとアピールした方が良いのではと思っちゃいます。
簡単に過去までデータを遡れる『士業』だけ、ここ50年間の推移をグラフ化しました。
グラフの『最新』は上の表の数値を用いています。
どの士業の人数も、ここ50年で数倍に膨れ上がっています。
グラフ化していない他の士業の人数も基本的に増加傾向でした。
まとめ
最後に簡単にまとめておきます。
- 公認会計士の人数は32,488人(2020年12月末時点)。
- 公認会計士の半分程度が『東京』の会員。
- 公認会計士の60%以上は30代と40代で占める。
- 公認会計士の女性比率は12.1%(2020年12月末時点)。
- 公認会計士だけでなく『士業』の人数は全体的に増加傾向。
いかがでしょうか。
公認会計士の人数を知ることができただけでなく、他の士業の人数もご理解頂けたのではないでしょうか。
この記事をご覧頂いた読者の中には、公認会計士という職業に興味のある方がそれなりにいることでしょう。
公認会計士のメリットについて知りたい方は次の記事をご覧になってください。
また、公認会計士になるにはどのような要件を満たすべきか興味のある方には次の記事がおすすめです。