【監査法人の役職】基本はスタッフ→シニア→マネジャー→パートナー

監査法人の役職 - アイキャッチ(97-1)公認会計士

どうも、監査法人に勤務していたgordito(ゴルディート)です。

  • 監査法人の役職はどういうものがあるんだろう?
  • 役職ごとの年収はどのくらい?

このような疑問を解決できる記事になっています。

なぜなら、大手監査法人4法人の役職について紹介するからです。

記事を読み終えると、監査法人の役職に対する理解が深まります。

当記事では、役職 ≒ 監査法人内での地位 とします。厳密に言葉を使用していない点、ご了承願います。

大手監査法人の役職比較

大手監査法人の役職比較(97-2)

今回は、監査法人の中でも大手監査法人の役職を紹介します。

大手監査法人とは次の4法人を指しています(公認会計士・監査審査会のモニタリングレポート)。

  • 有限責任監査法人トーマツ(以下、トーマツ)
  • EY新日本有限責任監査法人(以下、EY新日本)
  • 有限責任あずさ監査法人(以下、あずさ)
  • PwCあらた有限責任監査法人(以下、PwCあらた)

日本には100を超える監査法人がありますが、監査業界全体の売上のうち90%程度を大手監査法人の4法人で占めています。

様々なWebサイトで監査法人の役職を紹介していますが、一部間違えていたりします。

そのため、今回は各監査法人のWebサイトで確認できた役職を紹介します。

法人サイトが最も信頼できる情報源です。

一部定期採用のWebサイトの情報なので、いずれ閲覧不可になる可能性が高いです。

トーマツ

トーマツの役職は次の通りです(トーマツWebサイト)。

スタッフ

シニアスタッフ

マネジャー

シニアマネジャー

パートナー

大手監査法人の中で最もオーソドックスな役職になっていると思います。

他の3法人が6段階の職位であるのに対し、トーマツだけ5段階です。

この点、同じ職位で留まることが他の3法人より多そうですね。

EY新日本

EY新日本の役職は次の通りです(EY新日本Webサイト)。

スタッフ

シニア

マネジャー

シニアマネジャー

パートナー

シニアパートナー

EY新日本の職位もオーソドックスと言えるでしょう。

他の3法人にはないシニアパートナーという職位が特徴的です。

トップオブトップのパートナーを他のパートナーと職位で明確に区別しているんですね。

あずさ

あずさの役職は次の通りです(あずさWebサイト)。

スタッフ

シニア

アシスタントマネジャー

マネジャー

シニアマネジャー

パートナー

アシスタントマネジャーという職位が特徴的です。

マネジャー職が3段階に分かれているので、10年以上マネジャー職に留まりそうな雰囲気を醸し出していますね。

一般に、大手監査法人ではマネジャーから残業代がつかなくなるのですが、アシスタントマネジャーはどうなんでしょう?

従来のシニア上位層がアシスタントマネジャーになっているとしたら、給料が下がってしまいそうです。

PwCあらた

PwCあらたの役職は次の通りです(PwCあらたWebサイト)。

アソシエイト

シニアアソシエイト

マネジャー

シニアマネジャー

ディレクター

パートナー

監査法人ランキングでも非監査報酬割合の高さや特定社員割合の高さで異色の存在であると紹介しましたが、職位でも異色なのがPwCあらたです。

他の3法人は経験の浅い職位をスタッフとしているのに対し、PwCあらたの場合、アソシエイトととしています。

また、他の3法人にはないディレクターという職位があります。

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大手監査法人の役職比較

大手監査法人4法人の役職を比較すると次の通りです。

トーマツEY新日本あずさPwCあらた
スタッフスタッフスタッフアソシエイト
シニアスタッフシニアシニアシニアアソシエイト
アシスタントマネジャー
マネジャーマネジャーマネジャーマネジャー
シニアマネジャーシニアマネジャーシニアマネジャーシニアマネジャー
ディレクター
パートナーパートナーパートナーパートナー
シニアパートナー

ご覧の通り、基本的な役職はスタッフ→シニア→マネジャー→シニアマネジャー→パートナーになります。

役職ごとの年数と年収等は次の通りです(私の記憶ベース)。

職位勤続年収備考
スタッフ1〜5年目450-550万円まだ公認会計士ではない下っ端
シニア3〜10年目650-750万円修了考査の合格が昇進の条件
マネジャー7〜15年目850-1,000万円管理職となり残業代が出なくなる
シニアマネジャー10〜20年目1,100-1,300万円
パートナー15年目〜1,500万円〜出資者、経営層

あくまでもイメージです。実際には勤続年数や年収はこの範囲に収まらないこともあります。また、年収は残業代を考慮していません。

スタッフ

公認会計士試験に合格して就職すると1年目となります。

他の企業に勤めてから監査法人に転職した場合も、監査業務が1年目なら1年目として扱われることが多いです。

スタッフ1年目の年収は、月収30万円×16ヶ月(ボーナス4ヶ月分)の480万円程度が1つの目安です。

評価が低いとボーナスが2-3ヶ月分になったりします。

残業代を考慮すると1年目から500万円以上稼ぐのも可能です。

シニア

修了考査に合格し、公認会計士としての資格を有することがシニア昇進の条件となっている監査法人が多いと思います。

昔は修了考査の合格とか関係なく優秀な人はすぐシニアに昇進したんですけどね。

修了考査に合格すれば全員がシニアに昇進できるわけでなく、半数以下しか昇進できなかったりします。

出世競争が始まりますね。

4年目で同期と年収の差が100万円とか普通です。

残業がものすごく多いシニアだとマネジャー1年目の年収を抜いたりすることもあります。

修了考査の合格や公認会計士資格に関して興味のある方は次の記事をご覧ください。

【公認会計士になるには】3要件プラス1を満たす必要があります。
公認会計士になるにはどうすれば良いのでしょう?当記事では、公認会計士になるために満たすべき要件とそれに関連する内容を紹介しています。公認会計士に興味のある方におすすめの記事となっています。

マネジャー

この職位から残業代が出なくなるのが一般的です。

よほど仕事ができない人を除いて、しっかりと勤務し続ければ、ほとんどの人がマネジャーに昇進できます。

マネジャーになれば、年収1,000万円程度を確保できるので、世間一般から考えても悪くないですよね。

ザ中間管理職という感じで大変そうですけど・・・。

残業代が出なくても働きまくっているマネジャーは多いです。

良い出向と悪い出向がありますが、マネジャーの職位にいる間に良い出向や海外駐在を経験しておくと、後々のキャリアに役立ちます。

シニアマネジャー

ここまで来るとパートナーが見えてきます。

パートナーに昇進できないことが見えた場合、準大手監査法人や中小監査法人に転職してパートナーを目指すこともあります。

シニアマネジャーからシニアマネジャー職で転職し、数年してパートナーになるという感じです。

パートナー

出資者であり、経営層ですね。

監査報告書にサインする人たちでもあります。

監査法人で成功した人たちと言えるでしょう。

昔は10年ちょっとでパートナーになる人たちもいましたが、現在はパートナーになるのは非常に難しく、早くても15年前後要するでしょう。

ちなみに、監査法人に就職した人たちの10人に1人ぐらいしかパートナーになれないと言われています。

まとめ

監査法人の役職 - まとめ(97-3)

最後にまとめます。

まとめ
  • 大手監査法人の基本的な役職は、スタッフ→シニア→マネジャー→シニアマネジャー→パートナー
  • シニア昇進には基本的に修了考査の合格が必要
  • 残業代が出なくなるのはマネジャー以上
  • マネジャーの数年目で年収1,000万円が見えてくる。

いかがでしょうか。

監査法人の役職に対する理解が深まったのではないでしょうか。

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