どうも、FP3級に合格したgordito(ゴルディート)です。
FP3級の『合格率』を知りたい。
このような疑問を解決できる記事になっています。
なぜなら、 FP3級の合格率をグラフと表で紹介するからです。
具体的には、実施団体別(きんざい、FP協会)、試験別(学科試験、実技試験)の合格率の推移を紹介します。
記事を読み終えると、FP3級の『合格率』の水準が把握できるようになります。
FP3級の『実施団体』と『内容』
FP3級の『合格率』を紹介する前に、『実施団体』と『内容』を簡単に紹介します。
というのも、概要を把握していないと『合格率』をうまく理解することができないからです。
ちょっと面倒ですが、お付き合いください。
既に把握している方は、読み飛ばしてください。
FP3級の『実施団体』
FP3級の実施団体は、『金融財政事情研究会(以下、きんざい)』と『日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(以下、FP協会)』の2団体あります。
FP3級の『内容』
FP3級は2つの試験から構成されています。
学科試験:『きんざい』と『FP協会』で共通
実技試験:3つの試験から1つ選択
『学科試験』と『実技試験』の両方の試験に合格して初めてFP3級に合格したことになります。
FP3級の学科試験(きんざい、FP協会共通)
学科試験は『きんざい』も『FP協会』も共通(同一試験問題)で、内容は次の通りです。
学科試験 | |
出題形式 | マークシート |
試験時間 | 2時間 (午前) |
問題数 | 60問 (2択30問、3択30問) |
合格基準 | 36点以上 (60点満点) |
FP3級の実技試験(きんざい)
『きんざい』の実技試験は次の2つからの選択制です。
- 個人資産相談業務
- 保険顧客資産相談業務
どちらを選択しても、内容は次の通りです(同じです)。
実技試験(きんざい) | |
出題形式 | マークシート |
試験時間 | 1時間 (午後) |
問題数 | 15問 (5題。1題につき3択3問) |
合格基準 | 30点以上 (50点満点) |
FP3級の実技試験(FP協会)
『FP協会』の実技試験は資産設計提案業務1択で、内容は次の通りです。
実技試験(FP協会) | |
出題形式 | マークシート |
試験時間 | 1時間 (午後) |
問題数 | 20問 (3択) |
合格基準 | 60点以上 (100点満点) |
FP3級の『合格率』等
FP3級試験の『合格率』等を実施団体別、試験別で紹介します。
10回分(2017年1月試験から2020年1月試験まで)のデータだけ紹介します。
あまり過去まで遡っても意味がなく、また、データが多いとグラフや表が見づらくなってしまうので10回分としています。
FP3級の合格率(学科試験)
『きんざい』と『FP協会』の2つに分けて紹介します。
FP3級の合格率 ① :『きんざい』の『学科試験』
合格率は、最低42.76%、最高69.95%、平均58.10%です。
約半分の受験生が合格すると考えておけば良いでしょう。
後ほど紹介しますが、『FP協会』と同一の問題であるにもかからず、『FP協会』の合格率よりだいぶ低いです。
平均の受験者数は27,922人です。
受験者数は『FP協会』よりも1.4倍ほど多くなっています。
念のため、グラフの根拠データも載せておきます。
受験者数 (人) | 合格者数 (人) | 合格率 (%) | |
2017/1 | 34,856 | 16,800 | 48.19% |
2017/5 | 29,734 | 16,390 | 55.12% |
2017/9 | 32,635 | 22,830 | 69.95% |
2018/1 | 30,692 | 20,055 | 65.34% |
2018/5 | 22,070 | 12,767 | 57.84% |
2018/9 | 25,297 | 15,594 | 61.64% |
2019/1 | 26,256 | 13,631 | 51.91% |
2019/5 | 22,258 | 9,518 | 42.76% |
2019/9 | 27,677 | 17,374 | 62.77% |
2020/1 | 27,744 | 18,154 | 65.43% |
平均 | 27,922 | 16,311 | 58.10% |
FP3級の合格率 ② :『FP協会』の『学科試験』
合格率は、最低67.20%、最高85.34%、平均76.20%です。
総じて『きんざい』の合格率より高く、多くの受験者が合格していると言って良いでしょう。
平均の受験者数は19,894人です。
グラフの根拠データは次の通りです。
受験者数 (人) | 合格者数 (人) | 合格率 (%) | |
2017/1 | 19,165 | 12,878 | 67.20% |
2017/5 | 15,609 | 11,218 | 71.87% |
2017/9 | 17,902 | 14,048 | 78.47% |
2018/1 | 21,305 | 17,114 | 80.33% |
2018/5 | 16,405 | 12,947 | 78.92% |
2018/9 | 19,987 | 15,715 | 78.63% |
2019/1 | 23,270 | 17,240 | 74.09% |
2019/5 | 17,865 | 12,340 | 69.07% |
2019/9 | 22,266 | 17,388 | 78.09% |
2020/1 | 25,170 | 21,479 | 85.34% |
平均 | 19,894 | 15,237 | 76.20% |
『FP協会』の合格率が『きんざい』の合格率よりも高い理由
『きんざい』も『FP協会』も学科試験に関しては、同一試験問題で、合格基準(合格点)も同様(60点)です。
それなのに、なぜここまで合格率に差があるのでしょうか。
それは、『きんざい』の試験には団体申し込みの受験者が多いからだと言われています。
金融機関(銀行、生命保険会社、損害保険会社等)の企業が社員の意志にかかわらず、受験の申し込みをする場合があるようです。
自主的に受験をしているわけではないので、たいして勉強もせず、結果的に不合格の受験者が多くなるということです。
受験者の申込形態のデータは公表されていないので、『きんざい』と『FP協会』で団体申し込みの人数が比較できず、はっきりとしたことは私には言えません。
しかし、『実技試験』に『保険顧客資産相談業務』があるので、おそらく生命保険会社や損害保険会社は『きんざい』の方に団体申し込みをするだろうと推測しています。
ちょっと脱線します。
リクルートの子会社が運営する『ゼクシィ保険ショップ』はスタッフ全員がファイナンシャルプランナーの資格を有すると宣伝していましたが、実際には2割程度のスタッフが資格を有しておらず、問題になりました。
2020年1月のニュースです。
このように保険会社からすれば、社員みんなにFP資格を取ってもらいたいのでしょう。
顧客に対してアピールできますからね。
そう考えると、会社が団体申し込みをして、あまりやる気のない社員も受験を余儀なくされているケースは実際にありそうです。
FP3級の合格率(実技試験)
3つの実技試験に分けて紹介します。
FP3級の合格率 ③ :『きんざい』の『実技試験(個人資産相談業務)』
合格率は、最低45.44%、最高75.83%、平均60.64%です。
『学科試験』と同様、約半分の受験生が合格すると考えておけば良いでしょう。
平均の受験者数は14,243人で、次に紹介する『保険顧客資産相談業務』とほぼ同じです。
グラフの根拠データは次の通りです。
受験者数 (人) | 合格者数 (人) | 合格率 (%) | |
2017/1 | 17,385 | 13,020 | 74.89% |
2017/5 | 12,653 | 7,553 | 59.69% |
2017/9 | 16,139 | 12,239 | 75.83% |
2018/1 | 16,523 | 11,092 | 67.13% |
2018/5 | 11,465 | 8,164 | 71.20% |
2018/9 | 13,136 | 6,760 | 51.46% |
2019/1 | 14,863 | 8,355 | 56.21% |
2019/5 | 11,276 | 6,129 | 54.35% |
2019/9 | 13,843 | 6,291 | 45.44% |
2020/1 | 15,146 | 7,607 | 50.22% |
平均 | 14,243 | 8,721 | 60.64% |
FP3級の合格率 ④ :『きんざい』の『実技試験(保険顧客資産相談業務)』
合格率は、最低34.32%、最高67.05%、平均44.53%です。
『個人資産相談業務』と比較したら合格率は低いですね。
平均の受験者数は13,492人で、『個人資産相談業務』とほぼ同じです。
つまり、『きんざい』でFP3級を受験する人は半分が『個人資産相談業務』を選択し、半分が『保険顧客資産相談業務』を選択しているということになります。
グラフの根拠データは次の通りです。
受験者数 (人) | 合格者数 (人) | 合格率 (%) | |
2017/1 | 13,018 | 6,376 | 48.97% |
2017/5 | 12,168 | 4,941 | 40.60% |
2017/9 | 14,328 | 9,608 | 67.05% |
2018/1 | 13,064 | 5,615 | 42.98% |
2018/5 | 11,764 | 4,199 | 35.69% |
2018/9 | 13,040 | 4,476 | 34.32% |
2019/1 | 14,903 | 5,860 | 39.32% |
2019/5 | 13,046 | 5,852 | 44.85% |
2019/9 | 13,583 | 5,883 | 43.31% |
2020/1 | 16,001 | 7,711 | 48.19% |
平均 | 13,492 | 6,052 | 44.53% |
FP3級の合格率 ⑤ :『FP協会』の『実技試験(資産設計提案業務)』
合格率は、最低79.45%、最高90.47%、平均85.14%です。
ここまで合格率の高い試験は珍しいでしょう。
平均の受験者数は18,537人で、『学科試験』の受験者数とほぼ変わりません。
グラフの根拠データは次の通りです。
受験者数 (人) | 合格者数 (人) | 合格率 (%) | |
2017/1 | 17,988 | 15,303 | 85.07% |
2017/5 | 13,810 | 11,902 | 86.18% |
2017/9 | 16,222 | 13,848 | 85.37% |
2018/1 | 19,936 | 17,756 | 89.07% |
2018/5 | 15,416 | 13,947 | 90.47% |
2018/9 | 18,707 | 16,182 | 86.50% |
2019/1 | 21,950 | 18,303 | 83.38% |
2019/5 | 16,771 | 14,493 | 86.42% |
2019/9 | 20,332 | 16,159 | 79.48% |
2020/1 | 24,237 | 19,257 | 79.45% |
平均 | 18,537 | 15,715 | 85.14% |
『合格率』を基準に『実技試験』を選択するのも1つ
3つの『実技試験』の平均合格率は次の通りです。
平均合格率 | |
個人資産相談業務(きんざい) | 60.64% |
保険顧客資産相談業務(きんざい) | 44.53% |
資産設計提案業務(FP協会) | 85.14% |
『実技試験』は試験の内容が異なるので『合格率』の単純比較はできません。
とは言っても、『FP協会』の合格率は平均85.14%と最も高いので、こだわりがなければ『FP協会』で実技試験を受験した方が無難なような気がします。
どの『実技試験』を選ぶべきかは別の記事で紹介していますが、『合格率』も1つの判断材料にしても良いかもしれません。
参考記事:実技試験はどっちを選ぶべきか(準備中)
まとめ
最後にまとめておきます。
『学科試験』の平均合格率
- きんざいの合格率:58.10%
- FP協会の合格率:76.20%
『実技試験』の平均合格率
- きんざい(個人資産相談業務)の合格率:60.64%
- きんざい(保険顧客資産相談業務)の合格率:44.53%
- FP協会(資産設計提案業務)の合格率:85.14%
いかがでしょうか。
FP3級の『合格率』の程度が把握できたのではないでしょうか。
FP3級は『独学』で合格可能な試験です。
『独学』で勉強する際のおすすめテキストをまとめていますので、受験される方は次の記事に目を通してください。
テキストでインプットの強化はできますが、試験に合格するためにはアウトプットの強化も必要です。
アウトプットの強化には『アプリ』や『Webサイト』が有用です。
『アプリ』で勉強したい方は次の記事をご覧になってください。
『Webサイト』での勉強を考えている方には次の記事がおすすめです。