どうも、バックパッカースタイルで世界一周を経験したgordito(ゴルディート)です。
バックパッカーの人たちって旅して何か得られるものあるの?
このような疑問を解消できる記事になっています。
なぜなら、約4年かけて国内外(国内47都道府県、海外約100カ国・地域)をバックパッカースタイルで旅してきた私が身についたもの7つを紹介するからです。
この記事を読み終えると、バックパッカーで身につくことがわかるようになります。
決断力
世界一周をするバックパッカーは、言うなれば 『個人事業主』 です。
どういうことかと言うと、何もかも自分で決断し、実行しないといけないのです。
その点、特に若い会社勤めの人とは大きく異なります。
会社ではある程度の職位になるまでは基本的に自分のやるべきことは上司に決められ、その上、最終的な決断は上司に委ねていることでしょう。
創意工夫は求められるものの、基本的には前任者と同じようなことをやるわけです。
それは、指揮命令系統が明確な『組織』で働いているからですね。
一方、世界一周をするバックパッカーは組織に属さない 『一匹狼(オオカミ)』 なので、日々、自ら決断し、実行することが求められます。
旅のルートは西回りにするのか東回りにするのか、移動手段は飛行機にするのかバスにするのか、泊まるところは安宿のドミトリーにするのかシングルルームにするのか、夕飯は自炊するのか地元で有名なレストランに行くのか、など決断の連続です。
その1つ1つの決断をするために、たくさんの調べ物があるわけです。
ネット検索したり、宿の人に聞いたり、観光案内所に行ったり、知り合いになった他のバックパッカーに聞いたりしながら決断していきます。
そういうことを日々行っていると自ずと決断力が備わってきます。
自分で決めきる力ですね。
交渉力
海外(特に途上国)では日本のように全ての商品に価格が付されていたり、料金が決まっているわけではありません。
タクシーなどの乗り物は交渉が多かったり、現地で申し込むツアーも交渉だったりします。
また、市場だけではなく、普通のお店で物を買う時も値札がついておらず、店員の言い値だったりします。
日本とは事情が異なるので、たいてい、まずは騙されちゃいます。場合によっては5-10倍近い金額を支払うこともあります。
そういう経験をすると、だんだんとバックパッカーも賢くなってくるわけです。
事前にネットで調べて、物価の水準を把握するようになったり、1店舗で購入を決めないで、複数の店舗で同じ商品の値段を聞いて比較検討したりします。
場合によっては、地元の人にモノの値段を聞いたりもします。
そうすると、なんとなくの値段がわかってきて、ある程度、適正な価格でモノやサービスを買うことができるようになります。
私の場合、ただの価格交渉や条件交渉だけではなく、現地の言葉を教えてもらったり、おすすめの食べ物を聞いたり、お互いの家族構成について話し合ったりと徐々に会話を楽しむことができるようになりました。
ある商品(服)を好みのデザインにリメイクしてもらえたり、飲み物をご馳走になったり、挙げ句の果てには家に招待されたりと、ただのバックパッカーと商売人の関係以上になれたこともありました。
この交渉については、煩わしさを感じる人が多いと思います。日本では必要のない作業ですからね。そうであるがゆえに、日本では習得するのが困難な能力です。
何でもかんでも安くすればいいと思って、値切ってばかりなのは交渉上手とは言えません。お互いに満足できてこそ、交渉上手と言えると考えています。
度胸
バックパッカースタイルで旅をしていると物怖じしなくなります。
ミャンマーで、探しても探しても宿が取れず、結局、お寺に頼み込んで宿坊でお坊さんの部屋に泊まったことがあります。
袈裟着て、頭を丸めたお坊さんが、夜中ずっとスマホでYouTubeを見ているのを目の当たりにした時は、ちょっと笑っちゃいました。
ノルウェーで、深夜2時に山奥で車に拾われたこともあります。
ライフル銃を持っていたので強盗かとめちゃくちゃ焦りましたが、何のことはない、狩猟の帰りだったようです。
私の行きたいバスターミナルまで送迎してくれる心の優しい人でした。
言葉も通じず、よくわからないけど、現地の人のアドバイスに従って行動することも何度もありました。
そういう経験を重ねると、ちょっとやそっとのことでは、あたふたしなくなります。
どうにかなるだろう、とドシッと構えることができるようになります。
悪く言えば、鈍感になっちゃいます。
あえて危険地帯に飛ぶこむバックパッカーもいますが、そういうのを度胸と言っているわけではありません。
寛容力
日本で人種差別されることは少ないと思います(学歴差別は未だに根深いですが)。
しかし、海外を長く旅していると頻繁に人種差別を受けます。
差別を受けたと記憶に残っているのは、ポーランド、チリ、アルゼンチン、ボツワナですが、小さな差別は数えきれないですね。
チンチョンチャンとか、それに類する言葉はよく投げかけられます。また、中南米ではチーノと言って、小馬鹿にされるのはよくあることです(中南米の場合は差別意識がないこともあります)。
その程度では気にならないですが、アジア人であるがために『お前はこの値段だ』とか明らかな人種差別と言えるレベルに達すると、さすがにカチンときちゃいましたね。
悲しいことですが、未だに世の中には差別主義者が多いのが現実です。
ヨーロッパサッカーで今でもモンキーチャントやアジア人差別が頻繁に起こっていることからもわかりますね。
自分が差別を受けて嫌な想いをした経験があると、自分は差別をしないようにしようという気持ちになります。
バックパッカースタイルでの世界一周を通して、以前より寛容的な人間になったと思います。
語学力
世界一周中に最も使う言語は『英語』です。
日々、英語を使うので、基本的に英語力は伸びます。特に日本人に欠けていると言われるスピーキング能力が最も伸びます。
日本の英語教育の足りないところを世界を旅することで補完できちゃうわけです。
また、英語以外の言語も身につきます。
旧ソ連圏は英語が通じにくいので、長く滞在するならロシア語を多少勉強する必要があります。
私は市販の参考書を使って1週間ほど勉強しましたが、ロシア語の習得は難しく、日常会話もままなりません(簡単なことなら意思を伝えたり、質問したりもできます)。
しかし、キリル文字(ロシア語のアルファベット)は英語のアルファベットになんとなく変換でき、多少、読めるようになりました。
中南米も一部の国を除いて、スペイン語圏かつ英語が通じにくいので、長く中南米を旅するならスペイン語は必須でしょう。
私は1ヶ月間、マンツーマンで会話を中心に勉強しましたが、簡単なスペイン語の日常会話ならなんとなくできるレベルになっています。
外国人の会話を聞いて、言語の聞き分けもできるようになりました。
多くの日本人は、中国語(北京語か広東語かは私はわからないですが)とか韓国語の聞き分けはできるかと思います。
私は他にも、英語、スペイン語、フランス語、ロシア語であれば、ほぼ聞き分けできます。ポルトガル語、イタリア語、ドイツ語も高確率で聞き分けできますね。
そんなこんなで、語学力は確実にアップしました。語学力は比較的多くの日本人が欲しているスキルではないでしょうか。
日本人のバックパッカーで日本人宿ばかりに泊まっている人がいますが、そういうスタイルで旅をする場合、ほぼ語学力は伸びません。
知識
アルメニアという国を聞いて、何を想像するでしょうか。
私は、次のようなことがパッと頭に浮かびます。
- キリスト教徒が多い国で、首都はエレバンで、アルメニア語を話すものの、旧ソ連圏なのでロシア語が広く通じる。
- 隣接しているトルコ(アルメニア人大虐殺の論争は未だに続く)やアゼルバイジャン(ナゴルノ=カラバフ等の問題)とのいざこざがあり、基本的に旅行者はトルコ-アルメニア間、アゼルバイジャン-アルメニア間の国境は通れない。
- アルメニア人は、今はトルコ領にあるアララト山(ノアの箱舟が漂着しているとされる5,000m超えの山)に対する愛情が強く、アララトの名を冠したブランデーを販売している。
当然ですが、世界を旅するわけですから、程度の差こそあれ行った国のことは詳しくなります。
どういう宗教を信仰しているのか、どんな言葉を話すのか、どんな歴史をたどってきたか、どのような料理を食べているか、などが何となくわかります。
各国に関する知識が増えると、各国のニュースを見て親近感が沸くだけでなく、その国の出身者や、その国が好きな人とのコミュニケーションが楽しくなります。
南京虫への耐性
そもそも日本で普通に生活していたら、南京虫に遭遇することはまずないでしょう。
私はタイ、ウクライナ、スロベニア、モロッコ、ヨルダン、タンザニア、マラウィ、南アフリカ、メキシコで南京虫被害にあっています。
他にもまだあった気がしますが、だんだん南京虫に驚かなくなっているので、今はっきりとは思い出せません。
正直、これほど南京虫の被害にあっている人に会ったことがありません。
同じ部屋にいても刺されない人は全く刺されないんですよ。面白いですよねぇ。
蚊に刺されやすい体質であれば、きっと、あなたも南京虫にモテモテです。
なぜなら、私がそうだったからです。人にモテたいんですけどね。
初めて南京虫に刺されたモロッコでは症状がひどく、蚊に刺された場合の5倍以上に膨れ上がり、異様に痒かったのを覚えています。
腫れ自体は徐々におさまってくるのですが、痒みは数ヶ月に渡って続きました。
しかし、不思議なことに何回も刺されると耐性がつくのか、腫れも小さく、痒みも数週間で消えるようになりました(さすがに蚊に刺されたのと同じ症状ではおさまりませんが)。
医学的なことはわかりませんが、自分自身の身体の実際の反応なので、事実を述べるに留めておきます。
これは人によって、まちまちだと思うのでおまけの項目ですね。
まとめ
簡単にまとめておきます。
バックパッカー世界一周で身についたことは次の通りです。
- 決断力
- 交渉力
- 度胸
- 寛容力
- 語学力
- 知識
- 南京虫への耐性
全部ひっくるめて、人間として、ひと回り大きくなれたと実感しています。
いかがでしょうか。
バックパッカースタイルの旅をすることで身につくことが多少わかったのではないでしょうか。
バックパッカーの他のメリットやデメリットについて興味のある方は次の記事をご覧になって下さい。