どうも、監査法人に勤務していたgordito(ゴルディート)です。
- 監査法人の役職はどういうものがあるんだろう?
- 役職ごとの年収はどのくらい?
このような疑問を解決できる記事になっています。
なぜなら、大手監査法人4法人の役職について紹介するからです。
記事を読み終えると、監査法人の役職に対する理解が深まります。
大手監査法人の役職比較
今回は、監査法人の中でも大手監査法人の役職を紹介します。
大手監査法人とは次の4法人を指しています(公認会計士・監査審査会のモニタリングレポート)。
日本には100を超える監査法人がありますが、監査業界全体の売上のうち90%程度を大手監査法人の4法人で占めています。
様々なWebサイトで監査法人の役職を紹介していますが、一部間違えていたりします。
そのため、今回は各監査法人のWebサイトで確認できた役職を紹介します。
トーマツ
トーマツの役職は次の通りです(トーマツWebサイト)。
大手監査法人の中で最もオーソドックスな役職になっていると思います。
他の3法人が6段階の職位であるのに対し、トーマツだけ5段階です。
この点、同じ職位で留まることが他の3法人より多そうですね。
EY新日本
EY新日本の役職は次の通りです(EY新日本Webサイト)。
EY新日本の職位もオーソドックスと言えるでしょう。
他の3法人にはないシニアパートナーという職位が特徴的です。
トップオブトップのパートナーを他のパートナーと職位で明確に区別しているんですね。
あずさ
あずさの役職は次の通りです(あずさWebサイト)。
アシスタントマネジャーという職位が特徴的です。
マネジャー職が3段階に分かれているので、10年以上マネジャー職に留まりそうな雰囲気を醸し出していますね。
一般に、大手監査法人ではマネジャーから残業代がつかなくなるのですが、アシスタントマネジャーはどうなんでしょう?
従来のシニア上位層がアシスタントマネジャーになっているとしたら、給料が下がってしまいそうです。
PwCあらた
PwCあらたの役職は次の通りです(PwCあらたWebサイト)。
監査法人ランキングでも非監査報酬割合の高さや特定社員割合の高さで異色の存在であると紹介しましたが、職位でも異色なのがPwCあらたです。
他の3法人は経験の浅い職位をスタッフとしているのに対し、PwCあらたの場合、アソシエイトととしています。
また、他の3法人にはないディレクターという職位があります。
大手4法人の売上等のランキングに興味のある方は次の記事がおすすめです。
大手監査法人の役職比較
大手監査法人4法人の役職を比較すると次の通りです。
トーマツ | EY新日本 | あずさ | PwCあらた |
スタッフ | スタッフ | スタッフ | アソシエイト |
シニアスタッフ | シニア | シニア | シニアアソシエイト |
↓ | ↓ | アシスタントマネジャー | ↓ |
マネジャー | マネジャー | マネジャー | マネジャー |
シニアマネジャー | シニアマネジャー | シニアマネジャー | シニアマネジャー |
↓ | ↓ | ↓ | ディレクター |
パートナー | パートナー | パートナー | パートナー |
シニアパートナー |
ご覧の通り、基本的な役職はスタッフ→シニア→マネジャー→シニアマネジャー→パートナーになります。
役職ごとの年数と年収等は次の通りです(私の記憶ベース)。
職位 | 勤続 | 年収 | 備考 |
スタッフ | 1〜5年目 | 450-550万円 | まだ公認会計士ではない下っ端 |
シニア | 3〜10年目 | 650-750万円 | 修了考査の合格が昇進の条件 |
マネジャー | 7〜15年目 | 850-1,000万円 | 管理職となり残業代が出なくなる |
シニアマネジャー | 10〜20年目 | 1,100-1,300万円 | |
パートナー | 15年目〜 | 1,500万円〜 | 出資者、経営層 |
スタッフ
公認会計士試験に合格して就職すると1年目となります。
スタッフ1年目の年収は、月収30万円×16ヶ月(ボーナス4ヶ月分)の480万円程度が1つの目安です。
評価が低いとボーナスが2-3ヶ月分になったりします。
残業代を考慮すると1年目から500万円以上稼ぐのも可能です。
シニア
修了考査に合格し、公認会計士としての資格を有することがシニア昇進の条件となっている監査法人が多いと思います。
修了考査に合格すれば全員がシニアに昇進できるわけでなく、半数以下しか昇進できなかったりします。
出世競争が始まりますね。
残業がものすごく多いシニアだとマネジャー1年目の年収を抜いたりすることもあります。
修了考査の合格や公認会計士資格に関して興味のある方は次の記事をご覧ください。
マネジャー
この職位から残業代が出なくなるのが一般的です。
よほど仕事ができない人を除いて、しっかりと勤務し続ければ、ほとんどの人がマネジャーに昇進できます。
マネジャーになれば、年収1,000万円程度を確保できるので、世間一般から考えても悪くないですよね。
ザ中間管理職という感じで大変そうですけど・・・。
良い出向と悪い出向がありますが、マネジャーの職位にいる間に良い出向や海外駐在を経験しておくと、後々のキャリアに役立ちます。
シニアマネジャー
ここまで来るとパートナーが見えてきます。
パートナーに昇進できないことが見えた場合、準大手監査法人や中小監査法人に転職してパートナーを目指すこともあります。
パートナー
出資者であり、経営層ですね。
監査報告書にサインする人たちでもあります。
昔は10年ちょっとでパートナーになる人たちもいましたが、現在はパートナーになるのは非常に難しく、早くても15年前後要するでしょう。
まとめ
最後にまとめます。
いかがでしょうか。
監査法人の役職に対する理解が深まったのではないでしょうか。
監査法人の勤務時間に興味のある方は次の記事がおすすめです。
大手監査法人の福利厚生に興味のある方は次の記事をご覧ください。
監査法人でパートナーになれるのは一握りで、離職率は高いです。離職率を知りたい方には次の記事がおすすめです。